東海道を歩く。東京ー京都500キロの旅。2008年3月12日ー26日。旅日記。

3月11日

東京 千駄ヶ谷

出発前日。千駄ヶ谷の夜。旅立つ前は、いつも何故か寂しい。NYに行こうが、南米に行こうが。ここに残る何かを、置いていってしまう様な。死ににいくのか。生まれにいくのか。楽しい旅なんて。歩いている。その先に。夜のその先に。何が。気付かせてくれるのだろう?旅は。明治神宮からの冷たく優しい風と。電車の通過する音。

いっぱいの空と遊びに行こう。1つの道を歩いて。

12

千駄ヶ谷自宅ー品川ー
川崎ー神奈川ー保土ヶ谷

43042歩

晴れている。晴れている。出発の時。案外。スゥ−と。歩き出す。千駄ヶ谷から渋谷恵比寿目黒を超え一号線に入る。前日に練習のために歩いた通り1時間半の道のりで、戸越銀座を過ぎ。川崎まで11キロの看板。足が重くなる。が。今日は初日と言う事もあり調子が良かった。それはそうだろう。初日から躓いていたら後が心配だ。akeboshiの家の近くを通過し。昼飯を食べたくて探していたが。何も無く、ハンバーグ屋さんへ。そこで止まってしまった身体をまた暖めて。歩き出す。これがまた大変で一度固まった身体を解していくには時間がかかる。止まる前に考えてストレッチや乳酸を溜めない様にする努力。これをやれなければ今日から始まる徒歩での京都まで500キロの旅は途中で止まってしまうだろう。横浜を過ぎて保土ヶ谷へ。32キロの1日目。駅までakeboshiが向かいに来てくれていてスパへ連れて行ってくれた。足湯。しゃぶしゃぶ。優しさ。幸せ。ギターの音。描く。いい時間。

そして昔の100円玉。

そうなんだ。この初日の夜。akeboshi家で自分の財布を見たら。昭和34年の100円玉が入っていた。何処で手に入れたのか覚えていないのだが。今日歩いている時に手に入れたのは確かだ。何処かでおつりでもらったのだろうか?akeboshiに話すとこんな話を聞かせてくれた。『松岡亮が神奈川宿を過ぎた辺りで横道に団子屋を発見した。そこで休憩も兼ねてお爺さんから団子を買い食べた。その時にもらったおつりの中にこの100円玉が入っていたんだと。それ以降akeboshiもその東海道の横道に入るがお団子屋さんは見当たらない。』

東海道を歩くのに幸先の良い出来事だとakeboshiは言ってくれた。

旅の最後までお守りとして大切に持っておこう。ありがとう。

13

保土ヶ谷ー戸塚ー
藤沢ー平塚

47275歩

暖かい日。荷物が重く感じる。いい時間を感じながら。前に進む。しっかりと食べた朝食のお陰で助かった。昼飯を食べる場所をなかなか探せず。続く道。権太坂。昨日が調子良かったせいもあるが。このダラダラ坂。キツかった。なんの下調べも無く始まったこの旅。何の下調べも無かったから始められたこの旅。そう感じる。以前から道歩きをしていたり、東海道の事を詳しく知ったいたらこの旅は始めなかっただろう。ただ1歩踏み出したかっただけの。始まり。旅。松並木が続き。海の匂いが近づいてくる。茅ヶ崎。相模川。大きな川。橋。町へ入っていく。平塚。探していたホテル。前に立ち唖然。壊れかけのラブホテル。その少し先にあった旅館に変更し。3畳ほどの小さな部屋で疲れを癒す。明日は。何が待っているのだろう?20:14。何も考えず。道を進もう。何も知らないのだから。
14

平塚−大磯−
小田原−箱根湯本

39505歩

雨。狭い牢屋の様な部屋から。朝7:00に出発。朝食を終え。歩き出す。大磯を過ぎていく。この旅で始めての海。雨が降り始め。海も美しく。いつもより美しく見える。傘をさしながらの歩き。慣れてくれば以外と進む。小田原まで来ると。町並みが変わってくる。旅らしくなってくる。小田原に「ういろう」の看板が。ういろうと言えば名古屋だと思っていたのだが、元祖は小田原だったらしい。小田原から箱根湯本までの道。昼ご飯も食べていなかったので。到着後はヘトヘト。宿を予約し。ゆっくりと座る。今日はここで湯につかろう。と。泊まった旅館の大浴場。せっかくの箱根でこの風呂はないと。独りで笑う。明日は箱根越え。三島まで行こうか。ゆっくり行こう。窓の外が暗くなり。雨はまだ降り続く。遠くにホテルや旅館の窓の明かりがきれいに見える。

狭い部屋。汚い風呂。臭い靴。

15

箱根湯本ー箱根ー三島

50524歩

晴れ。晴れ。箱根を越える。何も知らなかった。だからこんな事を始めてしまったのだろう。こんなに辛いものだとは。知らなかった。何度立ち止まり。地面を踏みつけ。何度腰を下ろし。太陽を睨みつけたか。しかし。やっと旅が始まった気分に。東海道を。江戸の匂いを。旅人の足跡を。感じ始めた箱根の峠。坂の先に。山の間から。富士の山が見えた時の感動。疲れが吹っ飛ぶ。いや吹っ飛ぶ気持ちになる。現実にはヘトヘト。

今年初めて見た、地面を歩く蟻ん子。
そして今年初めて見た、てんとう虫。
そして三島駅前で見た、ペアルックのカップル。

癒される。夜はイタリアンのbarに出会う。青山のカッパスを知っていて、少し東京が懐かしく。またカッパスに行くには、歩いて帰らなければいけないと思ったら。諦めがつく。ゆっくり西へ進もう。妻と実花に会いに。そして新しい想像の。絵の世界に向けて。大阪へ向かう。

今回旅立つと思った時にすぐに頭に浮かんだ旅のテーマ曲。
ドリフターズの西遊記「ゴーウエスト!」

『ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニニンが 三蔵
ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニシンが 悟空
西へ向うぞ! ニンニキニキニキニン
西にはあるんだ夢の国!二ンニキニン
go go west! ニンニキニキニキニンニンニン
ニニンが 三蔵 ニシンが悟空も
西へ向うぞ!ニンニキニキニキニン

ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニニンが 三蔵
ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニシンが 悟空
おなかすいたぞくたびれちゃったぞ
「どーするんだよ!」
それでも人間しんぼうだンダカダン
go go west! ニンニキニキニキニンニンニン
ニニンが 沙悟浄!ニシンが 八戒
西へ向うぞ!ニンニキニキニキニン

ニンニキニキニキニンニキニキニキ わたしが 三蔵
ニンニキニキニキニンニキニキニキ えらい リーダー
ついてくるのだ言うこときくんだぞ
「えっらそうに」
私がいればだいじょうぶんブクブク
go go west! ニンニキニキニキニンニンニン
ニニンが お馬も ニシンが カトーも
西へ向うぞ!ニンニキニキニキニン

ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニニンが 三蔵
ニンニキニキニキニンニキニキニキ ニシンが 悟空
みんな一緒にニンニキニキニキニン
「まあこのォ」
西にはあるんだ夢の国 二ンニキニン
go go west! ニンニキニキニキニンニンニン
あいつもこいつもそいつもどいつも
西へ向うぞ!ニンニキニキニキニン』

YOUTUBEで探して聞いてみてください。
30代は涙が出るかもしれません。

明日も旅は続く。

16

三島ー沼津ー原ー吉原

45117歩

晴れ晴れ。三島から出発。足が重い。箱根越えのせいか?昨日の箱根を思うと。楽なのだが。単調な道がひたすら続く。今日は楽なはずだったのに。案外長く。疲れた。

5日間も歩いている。5日もバカを続けると。目に見える事では距離が。東京から140キロ。目に見えない事では。上手く言えないが。。。。。

旅は続くのだ。人生も続くのだ。途中で止めようと。どちらも続くのだろう。右側に富士山が続く。今日は富士で1泊。ホルモン焼きを思わず。富士見酒。不死身酒。明日は静岡か?清水港か?

桜の前に大好きな木蓮の花が白く燃えている。美しい。

17

吉原ー蒲原ー由比
ー興津−江尻−府中

58138歩

晴れ。富士から静岡。かなりの距離があったが。歩ききった。道を歩くと。何もない。何もある。車は過ぎ。人は過ぎる。何も気付かない。何も気付く。そんな事も必要にならなくなる。

毎日後ろから太陽が追いかけてくる。左側から凄い早さと強さで追い抜いていく。最後には、目の前を走り去り。見えなくなる。それだけで何がいる?

今日のホテルは髭ホテル!?大浴場はありがたい。髭ホテルの1階にある居酒屋。その名も「赤ひげ」。東北沢のチェリーの様な空気の居酒屋。出会いは面白い。そこに何か理由があろうと。意味が無くとも。どっちにしても。出会いは面白い。

通り過ぎる。時間と場所?何が通り過ぎる?何が留まっている?誰が止まっている?旅をしていると自分が移動しているように思ってしまうが、実は自分は止まっていて。目の前を何かが景色が人が匂いが富士山が移動してるのか?映画か?リアリティー?バァーチャル?それをただ見つめている時間?旅?500キロ?

歩いている。疲れる。想う。

靴が臭い。一番のリアリティー。

明日を忘れ。乾杯。

18

府中ー丸子ー岡部ー藤枝
ー島田ー金谷ー日坂ー掛川

66598歩

晴れ過ぎ。静岡駅から掛川。

46キロ。歩いてはダメです。足、身体、首、脳。全てが働き。全てが疲れ。全てが気持ちよく。全てが風呂につかる。3つの峠。石畳を歩く。壁の様な登り坂。人間は楽をしたがる。それによって退化したり。進化するのだろう。箱根で味わった。疲れを感じなくなっている身体。進化しているのか?麻痺しているのか?歩き過ぎの原因。「そうだ、京都行こう」なんてCMでやる会社があるから。「そうだ、京都行こう」と歩き出すバカもいる。進化する退化する麻痺する身体。

道の途中。疲れがピークにきていた頃。前から制服のカップルが歩いてくる。中3?高1?コンビニの袋を男の方がぶら下げて、手を繋いだり解いたり。通り過ぎるだけでこちらが照れくさいぐらいの。男は胸を張り。(がんばれ!)女子は何も視点が合わないかの様に、宙ばかりをフワフワと見つめる。何処へ行く?ここにいろ!

夜は桃源郷という名前にひかれ(旅館)横たわる。飯は足を引きずり近所の居酒屋へ。新玉スライス黄身のせが身体を復活させる。串焼きも食べたいと思い。頼んだ串が380円だったので。少し高いなと気になっていた。上等な焼き鳥かなと思って待っていた。そしたらすべて2本づつ!失敗した。と言うか。聞いてくれよ。サラダや色々頼んでいるし、1人だし。にんにくベーコン巻きがひと串に3つ付いているので2本で計ニンニク6個。殺す気か?て。元気にする気か?ウヅラの卵も計6個。口がボソボソする。聞いてよ。聞けば良かった。ごちそうさま。

部屋へ戻り。明日を思う。ニンニクとウヅラしか思い浮かばない。

明日は太陽に勝ってみようか?明日は後ろ向きで進もうか?もう何もいらない。歩幅。80センチづつ。1歩づつ。前に進もう。そんな事がやっとわかった。

19

掛川ー袋井ー見附−浜松

47764歩

太陽が追いかけてこなかった。雨。今日は掛川から出発。朝の食事を終え。ストレッチ後発つ。宿のおかみさんが、東海道気をつけてねと、ゆで卵3つをくれる。「お元気で!」と最後に一言。何処か、嬉しく。別れを感じ、切なく。元気でいようと強く思う。まだ8:00過ぎの朝はいい気持ち。良い空気。掛川を離れる道の途中。お茶の焼ける香ばしい香。そうなんだ、静岡の旅館のお茶はとても美味しい。箱根や平塚とは大違いだ。今日は、雨が降る前に何処まで行けるか?傘をさして歩くのは、そんなに嫌いではないが、寄り道や深呼吸がしづらい。30キロの道をゆっくり楽しむ。安い宿がしっかり街ごとにあるのなら、何処まででも歩いていけそうな。でも寂れた街にはホテルや旅館はない。何処で泊まるか?何処で止まるか?いつも頭を悩ます。小さな道を歩いていると、この時期は中学校、高校などの卒業式の時期で。大きな看板が出ている。桜はまだ咲いていないが。

長く歩く。何も考えず。何も考えて。長く歩く。小さく歩く。天竜川を渡っている頃には、凄い雨と風。大きな河を渡るのは。風と目眩に気をつけながら。前に進む。渡り終わり。横にそれ。旧東海道に入りかけた時。横を自転車に乗った中学3年生ぐらい、いや2年?高1?の女の子が、雨に濡れて、追い越していく。少し先を橋の下に曲がり、私とは逆の方向へ行ってしまった。その女の子が消えていった橋の下に背を向けて旧東海道を進み始めると。チリンチリンと綺麗なベルの音が遠くで聞こえる。振り向くと。女の子が橋の下で雨宿りをしながらタオルで制服を拭きながら、何故か、ベルを鳴らす音がする。少し進んでみるが音は聞こえる。回りを見渡すが。誰もいない。橋の下の女の子と私だけが登場人物。

「おいおい、かわいい女の子、おじさんには嫁も娘もいるんだよ、そんな悪い大人に見えるかい?」なんて悪い大人の気持ちを想像しながら、雨の中。女の子を背に遠ざかる。しかし美しいベルの音がだんだんと近づいてくる。「うっ!」と思い。振り向くが、女の子はまだ橋の下。「あれっ?」と思い。前に進む。ベルの音は近づく。。。。。

女の子から遥かに離れた道。そう私が向かっている旧東海道の脇の民家の軒先。そこにぶら下がったいる風鈴が季節外れに。きれいな音で私を呼んでいた。チリンチリンチリン。悪い事を考えるのは止めにしよう。

前へ進む。

浜松へ到着し。駅で宿を探した。ここからは運と相性。駅前の観光案内所でもらう資料と値段と名前で選び電話で予約する。浜松ではビジネスホテルと旅館の500円の差。ケチってしまった。旅館の前に到着。唖然。笑い。友達の実家の家か?宿泊客は私1人。部屋の扉は襖。風呂は実家と同じぐらいの大きさ。バスクリン。慣れてしまった。この旅で。旅館の良し悪し。寝れて、風呂につかれて。疲れがとれて。ゆっくりできるなら。それが1番。

しかし街での夕食探しは失敗ばかり。それらしい店はあるのだがぜんぜん当らない。昼間と同じぐらいの集中力と体力を使ってしまう。その街を明日の朝には離れてしまうのだから、一晩の食事は大切にしたいのだが。鼻がきかない。美味しい酒を探して。明日へ向かおう。

おやすみ。

20

浜松ー舞坂ー新居ー
白須賀ー二川ー吉田

54449歩

祝日らしい。昨日の雨はまだ心地よく、楽しんではいれたのだが。今日は雨、風、トラックの水しぶき。今日の雨はさすがにキツかった。風で傘がさせなくなり。傘をささないと、頭から足の指先まで、しみて、身体に、水分が、入ってくる様な。足が冷え。身体が芯から震える。寒さは怖い。何時も以上に疲れを感じる。何を思っていたか?もう忘れてしまった。雨に流されて。今。ベットの上で、洗濯物を見ながら。横になる。鳥は飛んでいた。右を新幹線が自分の歩幅で前に進んでいった。僕は僕の歩幅でベットに横たわる。乾杯!
21

吉田ー御油ー赤坂
ー藤川ー岡崎

48051歩

晴れた。風は止まない。こんなに朝起きて足が痛く。疲れている日は初めてだ。昨日の雨での冷えと、57000歩と結構歩いたのに。ストレッチや、風呂でのあたためをしっかりとやらなかった為だろうか。歩きはじめてもスピードが出ない。それどころか、右足が痛む。今日はゆっくり行こうと諦める。田園の中を、そしてたまに1号線の地獄の中を。ゆっくりと進む。この旅で一番短い27キロをやっとのことで歩ききる。そんな日はまた酷い旅館に出会い。夕食の味噌煮込みうどん。どちらも、もうこれで最後にしよう。道中の松並木や杉並木。普通の木。全てが木陰を与えてくれる。素晴らしい木の力。ありがとう。また明日もよろしく。
22

岡崎ー知立ー鳴海
ー宮ー桑名

50366歩

20度を超える。晴れ。暑かった。日射しが。昨日から痛む右足が、少しづつ痛む。妻に教えてもらった足のツボを押しながらダマしダマし前へ進む。ツボ押しによって結構調子良くなる。宮から桑名まで江戸時代は船で渡っていたのだが。現代は船が無いので。ここだけ電車越えをしなければならない。11日ぶりの電車。不思議な気分。ずっと電車の窓から景色を見ていたんだが、やっぱり歩いている方が良い。なんとなく。そう思うだけだが。今日はぐっすり寝よう。明日の足の調子を思いながら。おやすみ。
23

桑名ー四日市ー石薬師
ー庄野ー亀山

52855歩

晴れから曇り。天気は気持ちよい。桑名から亀山まで。足の痛みをかかえながら、前に進む。8時から。2時間は。順調に前へ進む。少しづつ痛くなるが。

箱根ぐらいから。道端のお地蔵様が気になってくる。東京にいる頃は道端のお地蔵様を見ても全然気にならなかったが。道を進むごとに、旅の行き倒れの碑や、昔の人達が命がけで東海道を歩いていた事を感じさせる祈りの像や碑が多く目に入ってくる。旅の行き倒れという言葉の大きさ。前に進む為に。離れた国を想う気持ち。目的地に待つ家族に会える為に。旅が無事に終わるように祈る気持ち。道端にあるお地蔵様にいつの間にか「無事に京都まで辿り着けますように」と願うようになっていた。

道を選び。歩きはじめた為に。観光ではなく。歩く旅。

午後も進み。足が痛い。足が痛いと目も冴えない。ボォーとしている。そうすると。耳から色々なものが入ってくる。鳥の声。気持ちを持っていかれるほどの音。美しさ。その先からまた違う音が聞こえてくる。鈴鹿に入る頃。1号線。対向車線から。少しづつ聞こえる。爆音。みるみる間に。100台の暴走族が通り過ぎていく。まだ明るいうちに。爆音が遠ざかる。鳥肌がたち。ニヤニヤしてしまう。

なんとなく。花や木や川や空や海や鳥や猫や犬や出会う人達に感謝し(道に)前へ進む。気持ち。

何も無く。何もいらない。歩く時間。

明日は何処に。空と道の間に。ゆっくりと。

24

亀山ー関ー坂下ー土山ー水口ー(三雲)

58160歩

晴れ。風。早朝、雨が降っていたので心配だったが、8時頃に出発する頃にはすでに晴れていた。しかし風。吹き飛ばされてしまいそう。鈴鹿の峠越え。峠と聞くと箱根を思い出してしまい、ビビっていたのだが。登りは気持ち良く良いペースで登っていけた。とても良い道。逆に下りがキツく足に疲れや痛みがくる。三重と滋賀の道は美しい景色が多い。関や坂下や土山の美しさ。

水口に到着し、3つの旅館に問い合わせるが、どこもいっぱい。と。次の街まで進む。三雲で一泊。

道を歩く事は、新幹線と何も変わらない事を感じ始める。新幹線の2時間半。徒歩の15日間。移動。目に見えるもの。聞こえてくる音。美味しい駅弁を探す様に。毎日の夕飯探しに全精力を費やす。本を読んだり。寝ていたり。目的地に急ぐ。急がない。停車駅。通過駅。隣に座る旅人。遠くの人を想う。

後2日で京都に到着するなんて。

いやまだ後2日。

遠足は家に着くまでが遠足です。気を抜かない。

25

(三雲)ー石部ー草津

30791歩

少し雲が流れているが晴れは晴れ。三雲から草津へ。草津と言うと関東の人間にとっては温泉と思ってしまうが。東海道と中山道の分岐点の街。

今日はゆっくりと進んできた。25キロの距離をゆっくり。足が途中止まってしまいそうだったが。今日ははってでも進もうと前へ進んだ。草津のホテルに泊まり。妻の父と合流。後1日の元気の為に。焼き肉をごちそうになる。食べたー。久しぶりに美味しくたっぷり。ビールとワインも楽しくて飲み過ぎてしまった。

「お疲れさま」と何度も乾杯したのだが。明日1日大丈夫かな?明日歩ききっての話。
1日目の歩き出しの時の気持ちと。残り1日の気持ち。どちらも同じぐらいの重さと軽さ。

まぁ今日は。乾杯!

26

草津ー大津ー三条大橋

45016歩

晴れ。朝食を終え8:00前に出発。25キロで京都。ゴールなのか?スタートなのか?東海道53次という道の最後の旅、道。逢阪を越え。ミヤコホテルを過ぎる頃には。京都の町並み。自然とニヤニヤと。頬が緩む。回りを気にして表情を変えるのだが。1人歩き。ニヤニヤニヤニヤ。

京都三条大橋に。妻と実花。娘は始めはキョトンとしていたが。徐々に思い出しはじめニコニコ。

旅は終ったのか?

何も変わらない時間。しかし消化しきれない時間と距離。今日から。明日から。大切ないつもの時間が始まる。忘れない時間。夢の時間に。江戸と現代の間を。空と道の間を。すり抜ける。ヒョイっと。さも簡単に。道を通り抜け。人生もそれと同じ様に。ヒョイっと。さも簡単に。続き。通り抜ける。通り過ぎる。何も変わらず。道は終らない。人生も世界も美しく変わらない。

10年後、20年後。